2006-01-01から1年間の記事一覧

”命取り”スキャンダルの構造

関西出身者が餌食になりやすい理由 本間正明・政府税調会長が、官舎に愛人を囲っていたというスキャンダルが暴露されて、辞任に追い込まれました。政府・自民党内の政争の犠牲になったなどの同情論もありますが、税に対する国民の信頼感を損ねたという点で、…

税調会長にふさわしくない人物

世も末、官舎に愛人同居疑惑とは 税調会長になった本間正明・阪大大学院教授が、東京の官舎に愛人を住まわせていたというスキャンダルが発覚した。当人はプライバシーの問題だとしてノーコメントというが、こんな人物が国民から税金の集め方を決める税調会長…

アジアを旅する中田英寿

「一介の人間としてシンプルに生きる」 引退した中田英寿の生き方は、アメリカのメディア界の注目も集めています。 CNNが特別番組を組んで、引退後の中田選手の人生について、インタビューしていました。 日本のメディアには無口で知られる彼が、CNNの…

あまりにも”間抜け”

いまごろになって追加禁輸とは? 北朝鮮への禁輸リストが新たに追加されました。マグロ、キャビア、高級時計などの贅沢品だそうです。いまごろになって何だ、と誰しも思うでしょう。 北朝鮮核実験で国連制裁決議の音頭をとった日本は、率先して北朝鮮経済制…

漢学者・白川静氏の死

なかなか認められなかった業績 漢学者の白川静氏がなくなりました。96歳という高齢でした。 白川さんは漢字研究の第一人者で、中国文学研究者で氏の右に出る人はいないといわれています。文化勲章も受章しています。 しかし白川さんが今日の評価を得るまで…

世界51位の新聞大国

発行部数はギネスブックなのに 国際機関「国境なき記者団」が発表した今年のメディア・ランキングで、日本は51位です。これは各国の情報の透明度、言論の自由度や民主主義の成熟度をはかる尺度です。 上位には、フィンランド、アイルランド、オランダ、ノ…

ポリトコフスカヤ記者の暗殺

ライスさんのもう一つのミッション 北朝鮮への国連制裁決議の実行を求めてロシアを訪問した米国のライス国務長官には、もうひとつの仕事がありました。暗殺されたロシアのジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんの事件に対する警告です。ポリトコフス…

イラク分割論?

米イラク戦略見直しと北朝鮮への影響 イラク戦争が混迷の度を深め、イラクの責任を問われて米国世論の批判を浴びるブッシュ政権は危機に瀕しています。各地の選挙戦でも共和党候補のスキャンダルが噴き出して、共和党の不利が伝えられています。 来月7日の…

正気の核武装論?

日本の核武装論に世界が注目? 北朝鮮の核実験で、核の拡散が世界の脅威になっているさ中、自民党政調会長の中川氏がテレビで話した「日本の核武装論」は、世界的な注目を集めています。 ブッシュ大統領まで、中国の反応に言及しながら、警戒感を示しました…

東京ローズの死

国家に引き裂かれた戦場のアイドル 戦時下、米軍向けラジオ放送で有名だった東京ローズの一人、アイヴァ・郁子・戸栗・ダキノさんが、米国シカゴで亡くなった。90歳だった。 日系アメリカ人二世の戸栗さんは、数奇な運命にもてあそばれた女性だ。学生時代…

辺真一さんの言葉

ジャーナリスト宣言、というTVのCMがあるが、記者が発する言葉が信用できなければ、いくら格好つけてみても、意味はない。 実際、信用できるジャーナリストは、そうたくさんいるものではない。 在日韓国人記者の辺真一さんは、私が信用しているジャーナ…

白昼の死角ーー女子学生殺人と研究室の合い鍵 山口県の高専の女子学生殺人事件は、犯人の少年の自殺という悲惨な結末で終わりました。 この事件は、犯人が19歳の少年だったため、顔写真掲載や実名報道の是非がメディアの中心的な課題になりました。19歳…

テロが不気味なご時世 自民党の加藤紘一議員の自宅が放火され全焼した事件は、どうやら右翼が関与しているようです。加藤議員は、昨日の小泉首相の靖国参拝をめぐり、テレビ出演して批判的な意見を述べていました。また東京裁判に関する靖国神社の歴史観につ…

靖国神社と報道ヘリ 小泉首相が終戦記念日(本当は”敗戦を教訓とする記念日”というべきだが)、に靖国神社を参拝しました。前からわかっていたことですが、新聞もテレビも大騒ぎです。 例によって、早朝から官邸上空に各社がヘリを飛ばし、九段下までおいけ…

昭和天皇の靖国発言メモ 昭和天皇の靖国神社のA級戦犯合祀をめぐる発言メモが、日経新聞のスクープで明らかになりました。昭和天皇が靖国参拝を中止した理由が、これではっきりしたわけです。 国際連盟を脱退して大戦への道を開いた外相・松岡洋右がなぜ靖国…

中東の戦火で北朝鮮制裁は忘れられる? イスラエルとイスラム過激派ヒズボラの戦闘で、中東危機が拡大しています。ヒズボラの背後にはイランがおり、そのイランには核兵器製造疑惑でアメリカの軍事圧力がかけられています。もしイスラエルとイランが衝突すれ…

ジダンの頭突き

ジダンの頭突き事件は、世界中の関心を呼びました。ワールドカップとは、民族の誇りと高揚を賭けた代理戦争のような様相を帯びています。 オリンピックに比べて、はるかに戦闘的なイベントです。 このブログでも書いたように、ネオナチが台頭したドイツ会場…

ワールドカップ異聞

いま、テレビ報道はワールドカップ一色です。 海外のテレビでもワールドカップは盛り上がっていますが、自国の勝敗にこだわる日本とは一味違うニュース報道があります。 CNNは、ドイツのサポーターに出てきた人種差別の動向を伝えました。有色人種の選手…

グッドナイト&グッドラック

映画「グッドナイト&グッドラック」を見ました。ジャーナリズムをテーマにした珍しい映画です。マッカーシズム(赤狩り)の嵐が吹き荒れた1950年代のアメリカ、 自由と人権の抑圧に対して戦うテレビキャスターやジャーナリストたちの物語です。 モノク…

新著の『日本型メディアシステムの興亡』刊行

小生の新著『日本型メディアシステムの興亡ーー瓦版からブログまで』(ミネルヴァ書房)が、今月末に刊行になります。約10年前に書いた『日本型メディア・システムの崩壊』(柏書房)を大幅に修正加筆したものです。約350ページです。 江戸末期の瓦版か…

「天声人語」の小池記者の死を悼む

朝日新聞のコラム「天声人語」を書いていた小池民男さんが、4月25日、食道癌で亡くなりました。 新聞記者時代、大阪と東京の学芸部で一緒になったことがあります。すごい読書家で物静かな文学青年でしたが、辛辣な批評精神は旺盛でした。

パパラッチ考

ダイアナ元妃が、事故死したとき、私はパリにいました。事故現場に行って取材もしました。ものすごいショックがパリの町を覆い、ダイアナの死の現場には花束の山が現れ、パリ中の花屋の花が売り切れたといいます。 当時、事故原因はダイアナのスキャンダルを…

司馬遼太郎さんのジャーナリズム論 

新聞記者時代に学芸部に配属されて、司馬遼太郎氏の小説『胡蝶の夢』を担当したことがあります。そういう縁で、よく司馬さんのご自宅へお邪魔しました。若手だった私が忙しく動き回っている姿に、司馬さんは、「日本の新聞記者はそんなに働かなくてもいいん…

”風説の流布”こそメディアの本業か? 

エイプリルフールですね。堂々と風説を流しても良い日です。 まさか、前原退陣はエイプリルフールではないでしょうね。 いまの世相は、毎日がエイプリルフールの祭りの中、のような気分です。 ええホント!、嘘!、信じられない!、という事件が頻発し、猜疑…

「風説の流布…異聞」

「風説の流布」はホリエモンや永田議員の”専売特許”ではなく、古来より、わが日本文化の特質でもあります。島崎藤村作詞の唱歌『椰子の実』は、名も知らぬ遠き島より流れ来る椰子の実を歌っていますが、この椰子の実が流れ着いたところは、東海の伊良子岬の…

ブログなるものを我もせんとて

ブログを始めました。 今日、民主党の前原代表以下、幹部が総辞職しました。永田議員も議員辞職です。 急転直下の解決ですが、これで例の偽メールの核心は闇に葬られることになりそうです。いったいあのフリージャーナリストとは何者なのか? ジャーナリスト…