新型インフル臨時休講で

思わぬ連休をエンジョイしていますが

  つれづれなるままに「情報操作」について、ブログに書く気分は兼好法師の心境です  

 新型インフル蔓延は成田空港や関西空港で止めてくれるのだと国民は思っていたし、桝添大臣もそういう確信を記者たちに話していたので、関西在住の私も安心していました。
 メキシコや米国などの衛生状態の悪いところからインフルは流行していて、日本のように清潔で衛生状態の良い国では発生しない、という思いこみが国民にもあったようです。
 しかし神戸や大阪の偏差値の高い名門高校の生徒がまず感染し、次々に拡大してゆきました。
私は関西のいくつかの大学で講義をしていますが、このインフルの影響で兵庫県大阪府下、滋賀県の各大学が相次いで休講となりました。
 休講の要請は政府の指示により兵庫県大阪府滋賀県などの自治体行政側から半強制的に出されています。
 私が講義している神戸女学院立命館琵琶湖キャンパスでも休講になりました。私としては思わぬ連休を手にいれることができたというわけです。GWに続き、こんなに遊んでいてよいのだろうか、と勤勉を誇りとする?日本人としては面はゆい気分です。
 立命館で私はジャーナリスト養成塾を担当しています。気鋭のジャーナリストを育てる特別授業で、5月からスタートした少数精鋭主義のゼミナールです。知友のノンフィクション作家保阪正康さんや軍事評論家の小川和久さんらをゲスト講師に招いて塾の手助けをお願いしました。
 その最初の授業の前日、立命館の学生が感染したとのニュースが報道され、急遽、大学は1週間の休校を決めました。それで最初のゲストだった保阪さんに携帯電話で連絡を取り、休講になった旨を告げました。
 保阪さんは名古屋に講演に来られており、その足で草津立命館まで来ていただく予定でした。
休講のお詫びの電話をしながら、「民主党代表選挙のころから急に関西の国内感染の拡大が発表されて、どこか情報操作の臭いがするな」などと話し合いました。何となくファッシズムの臭いがする。
 確かにそうです。話した時点では東京と京都に患者が出たという発表はありませんでした。その後、八王子や川崎の高校生が感染したことがわかりましたが、これは都心部ではありません。
 なるほど東京と京都は対外的な日本イメージを決める特別な都市です。神戸、大阪で発生したものが、京都を飛び越えて一挙に滋賀県に移動してしまったのもそのせいではないか? と考えれば納得がいきますが、京都に感染者がいないというのは、不思議な話です。
 京都には滋賀県よりも遙かに多数の大学があり、大阪、神戸からたくさん学生が通っているし、世界中から観光客が集まって来ますから、感染者が出てもおかしくはない。同様に世界中の人が集まる東京都心から感染者が一人も出ていないのも不思議な話です。
 感染者の発表は政府厚生労働書と桝添大臣の専管事項のようですから、感染者情報の発表を恣意的に操作することは可能なはずです。
 先日、京都の嵐山近くにある大学に出かけましたが、その帰途のバス中で、マスクもせずにものすごい咳をして喉を鳴らしているヤクザっぽいセッタ履きの男がいました。男は前の座席の女子大生に盛んに咳をはきかけていました。まだ神戸の感染ニュース報道の前のことですが、すごく不気味な気分でした。その後、喉が痛くなり咳がでたりしましたが、やがて収まりました。しかし男の前にいた女子大生は大丈夫だったかな、と思っています。
 4月の中・下旬の新学期から、京都の学生の中には風邪を引いて休んでいる人がたくさんいて、今年の風邪は長引いてたちが悪い、という風聞は流れていました。
 そんな訳で京都に患者が出ていないのは本当に不思議なのです。
 「京都と東京都心に感染者が出ていても情報をコントロールして国は隠しているんじゃないだろうか」。保阪さんとはこんな結論に達しました。
 厚生労働省の感染者発表の経緯と情報伝達ルートを調査すると、さらに面白いことがわかってくると思います。
 その狙いは危機管理シュミレーションです。現代史の第一人者らしい保阪さんの分析によくりますと、このシュミレーションは戦時体制の国民総動員の現代版を想定しているらしい、ということになります。
 そうすると桝添大臣は戦後初の大本営総裁ということになりますが、、。