オフ懇というギャル遊びの場

政治の堕落に拍車をかける記者の癒着と堕落は見過ごせない

 小沢氏への面会を望んだクリントン国務長官は面子を潰された?

 これで政権交代は遠のいたと誰しも思っています。民主党を支持するしないにかかわらず、いまの日本に政権交代霞ヶ関改造は必要だと国民の大多数は感じています。しかし小沢氏の秘書逮捕によって小沢氏のゼネコン癒着疑惑がマスコミで大騒ぎになり、かつての田中金脈問題のような報道ぶりになってきました。
 政治と金の話が重大な政治の節目で蒸し返されるのは、お定まりの戦後日本の政治文化でもあります。
 それにして政権交代を控えた総選挙秒読みのこの時期になぜ小沢問題で検察が強制捜査に動いたのか。国民世論もこの点をいぶかっています。米国で言うと、世論の形勢固まった大統領選挙戦の終盤んころ、オバマ陣営に対してFBIが手入れを行ったのと同じようなことです。米国では民主主義への挑戦と受け止められる選挙時の行政権力の介入はあり得ないからです。
 次期総理候補として小沢氏との会談を強く希望した米国クリントン国務長官オバマ政権もさぞかし面子をつぶされた思いで事態を受け止めているでしょう。
 検察はどうしても政権交代を潰したかったという趣旨を唱える政治評論家もいますが、検察が単独意思ででそういう動機を持つことがあるのだろうか。国策捜査というのなら、行政権力をコントロールしている官邸や法務大臣はこれを事前に知っていたことになります。
 その点で、政府筋直属の漆間官房副長官が「自民党には絶対に及ばない」とオフレコの記者懇談会で話したコメントは重大な意味を持ちます。
 そのオフ懇とは本来はブリーフィングと呼ばれるもので、大新聞のエリート記者しか入れない極秘的空間なので、本来は新聞に書いてはならないという約束ごとがありますが、もし重大な国益を損なうような話が出てくれば、リスクを引き受けて書くのは記者の自己責任になります。国民のためにオフ懇の話を書いてもいいのです。
 ところが、漆間オフ懇談話のどこが問題なの、という新聞記者もたくさんいるようだし、小沢民主党への政権交代を是としない新聞社も当然あるのでしょう。
 そういうマスコミはいまの現政権と癒着することによって甘い汁をたくさん吸える立場にあるし、政権交代すると既得権益を手放さなくてはならなくなります。
 オフ懇のメンバーの官邸記者にもいろんな人種がいますから、一枚岩ではありません。どうやら若い女記者もいるようで、中には美人記者と評判の若い女の子もいるみたいです。政治家たちはそういう娘記者に囲まれるとつい気を許し、まんざらではない気分でしょう。美人局よろしく、機密情報や裏ネタを取るために若い娘をわざわざ送り込む新聞社もあります。なにやら映画「スパイ大作戦」みたいですね。
 オフ懇メンバーの若い官邸詰め女性新聞記者が書いていたブログを読むと、総理にバレンタインのチョコを贈って、返しのホワイトデーに何をもらたったかとか、漆間さんは話のわかるおじいちゃんなのに、漆間発言のどこが問題なのかわからない、などと気楽なギャル語文体で書いています。育ちの良い麻生さんや漆間さんをマスコミがあまりいじめたら可哀想じゃん、という内容です。お友達の政府高官と癒着する遊び感覚が丸出しです。オフ懇って政治家や若い娘が和気藹々で遊んでいるところなのですかね。
 そういえば、中川前財務大臣酒気帯び会見事件の前に、一緒にワインを飲んでいたという美人女性記者がいたというから、やっぱ中川氏の失敗もオフ懇秘密クラブと関係があるのかな。
 これから先、政権交代は遠のき、日本の堕落はいっそう極まります。